最初に断っておきたいのだが、道志村に点在するキャンプ場の紅葉を楽しみたいのなら「道志の森」か「山伏」に行ったほうがいい。ここは杉の木が中心のキャンプ場なので紅葉はそれほど楽しめない。
土曜日は雨、日曜の午後から晴れる予報だった。天気予報を信じて日曜の午後入り。水溜りにこのキャンプ場の特徴的な杉林の晴天が映る。
しかし、紅葉が少ないが故に、2本のイチョウの鮮やかな黄色が浮き上がる。サクサクと落ち葉を踏む度に鳴る音が心地よい。わずかな落ち葉の香りをテント内に感じるが、直ぐに慣れてしまい分からなくなる。一旦外に出てテントに戻るとまたその香りがする。
テントの出入り口とは方向が違って非効率なレイアウトだが、誰かが作った直火跡を見つけて、そこにアイアングリルを打ち込む。今日の癒しの空間が完成した。仕事の事を忘れたいような、忘れたくないような。すっきりしない心境のまま今日の焚き火を空想する。
釣りも禁漁になったこの時期、観光地も特に無い道志のキャンプ場に張っても正直やる事は無いが、今日は火遊びのオモチャが3つある。
1つめはFam付録のミニ焚き火台。あまりに小さいので紛失してしまったのだが、ロースターの袋から出てきた。
購入してから2ヶ月目にして始めての着火。着火材はこのキャンプ場のそこらじゅうに落ちている杉の葉を使った。この写真を見て気付いてしまったのだが、SOTO+Columbiaのロゴが裏返し。表裏違いに組んでしまった。
噂通り、一度着火してしまえば良く燃える。物は小さくともロストルの空気穴や横壁等の基本構造は笑'sの焚き火台と同じなのだから燃えないハズが無い。
この焚き火台を入手した時に想像した使い方をシエラカップを乗せて試してみる。森の中でソロのおっさんが、小枝を拾う姿は少し滑稽かも知れない。2,3本づつ小枝をくべる。むなしくなるのが先か、お湯が沸くのが先か、わずかな時間でお湯が沸いた。
インスタントのカップスープが、いつもより美味しかったかも知れない。
酒のつまみはスルメイカ。キャンプ場でイカを捌くことになるとは思っていなかったがナイフも研いだばかりだし、スーパーでこいつと目が合ってしまいお買い上げ。
生姜醤油でイカ刺しにしようと思っていたのだが、気が変わって焚き火料理でハラワタのホイル焼きに。イカってクチバシと目と軟骨意外は食べられるのでゴミにならなくていい。意外とキャンプ向きかも知れない。
軽く酔っ払って紅椿の湯にふらふら歩っていく。椿荘からここまでの道のりは、真っ暗な道。昨年ここで猪に遭遇しているのでちょっとだけ怖い。
キャンプ場は自分以外にもう一組居るのだが、この温泉は初の完ソロ。椿荘の領収書を見せれば割引価格で入浴できる。もしかしたら椿荘を特別に思っているのは、この温泉もセットに考えているからかも知れない。いつもはカラスの行水なのだが、今日は仕事の疲れを癒したくて2時間もここでだらだら過ごした。
キャンプ場に戻って夕食。ここ最近ずっと食べたかった醤油味のもつ鍋。出来合いのモツ鍋だが付属のモツは入れずに、B級グルメ日本一の神奈川県厚木市の「シロコロ」を塩もみして投入。何の臭みも無い、上品なもつ鍋が美味すぎる。。。そして温まる。。。シロコロは素晴らしい!
そして火遊び2つめのオモチャは
レッドアルマイトの3連バーナー。3連である事が特に意味が無いバカバカしさに感動して購入した。まるでジオングのエンジンの様なメカニカルな見てくれがガンダム世代の心に刺さる。
CB缶バーナーなのにMUKAストーブ並みの大火力!しかし余りのガス噴出の勢いで自らCB缶を冷やしてしまい、元気を失う本末転倒な使い勝手に思わず一人笑いしてしまった!もちろん弱火で使えば問題無い。SOTO製バーナーの本気度とは違った意味でお気に入りになりそうだ。
詳細別途更新で。
ここから大人時間。今日の酒はFour Roses。スモーキーなビーフとチーズ。本当はチーズを桜のチップで炙りたかったのだが面倒で止めた。
そしてこの世で最も好きな声、
Norah JonesのDon't Know Whyを静かに聴く。優しい声、バーボン、スモーク、椿沢の流れる音、焚き火のはぜる音が絶妙にマリアージュして真面目にストレス抜けていく気がした。。。
今日の日中は19度、最低気温8度。この時期にしては暖かい。PM10:00過ぎにテント内へ。
火遊び3つめのオモチャはご存知Hot Candy Heater。遅ればせながら入手。たぶんそうだろうと思っていたのだが、かじかんだ手を温められる程度の暖かさ。名前はヒーターだが、役割は
ペトロマックスHL1ストームランタンの様な炎を見て楽しむ道具のようだ。シューって静かな燃焼音が心地よい。驚いたのはわずかな時間だが、ヒーター本体のプレヒートが必要な事で、本体をセットする前にバーナーであぶる必要があり、ちょっと面倒かも。
アルコール燃料必須なのでコストパフォーマンスが悪く、余り使わなくなりそうな予感。でもどの程度のものなのか試せてよかった。
寝る前にオリオン座に向かって立ちションしていたら、オリオン大星雲が肉眼で見える。このキャンプ場の唯一の不満は安っぽい白色の街灯が点在している事で夜でも明るく、このせいでキャンプ場内に電線が張り巡らされて星空が撮り辛い。
もしかして写せるのかなと思って撮ったら写った。(スマホで見ている人は見えないかもです。PCの画面サイズ1680×1050以上で見ていただければ幸い。)
翌朝6時起床。
今日の朝食はサケの親子とあおさの味噌汁。
水玉に
アルフェイムが写っているのが面白くて写真に撮ったら写ってなかった。。。
12:00までだらだらしてのんびり過ごす。
椿荘オートキャンプ場。しっかり管理された清潔感はあるものの特筆する設備は何も無いキャンプ場かも知れない。山に囲まれ、高い杉の木が斜光を遮る為、この時期一部のサイトを除いて乾燥撤収も難しい。
しかし椿沢の流れる音がそう思わせるのか、段々畑のようなサイト構成がそう思わせるのか、ソロキャンパーが求めるものは全てここにある。いろんなキャンプ場を廻って疲れた後に、きっと自分はまた実家の様なこのキャンプ場にテントを張りに来るだろう。
■ 椿荘オートキャンプ場
山梨県南都留郡道志村4150
TEL0554-52-2056
http://tubakiso.com/index.htm
■ 道志川温泉紅椿の湯
山梨県南都留郡道志村小椿3888
電話:0554-20-4500
http://benitubakinoyu.com/
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