三浦半島某地 夕日ソロキャンプ

へり

2015年12月28日 07:45

■2015年12月25(金)~26(土) 神奈川県 三浦半島某地

 神奈川県の海岸にはそれぞれの特徴がある。横浜の近代的な景観、湘南の若々しさ、鎌倉の大人の雰囲気。

そんな特徴が全く無い漁港の海岸三浦。誰が最初にここにテントを張るようになったのかは知らない。でもそれは極めて必然だと思った。考えなくてもいい事考えるのに調度いい。


前回の下調べで、富士山と夕日が見えるのを確認した場所に行った。今日は満月だから上手く行けば、早朝に満月と富士山の2ショットも狙えるハズ。到着したのは15時ちょい前。もう日がだいぶ落ちている。


今日はテントを張らず、久々にスノーピーク ペンタでタープ寝。車を駐車しているポイントからやや距離があり、テントを運ぶのは面倒だったのだ。三浦半島は12月でもそれほど寒くなく、海岸の気温は15度だった。強風注意報が出ていたが風もそれ程では無かった。



ペグは昔キャプテンスタッグから発売されていたプラペグの形状をそのままアルミにしたもので既に廃盤。長さは30cm。砂浜ではいつもこのペグを使う。



設営を終え、暖かいうちにビールで一杯やる。三浦の漁港で買ったサザエとハマグリ。食べるの久しぶり。醤油付けずにそのまま食べたら調度良い潮の香りが美味しかった。ビールが進む。




16:00過ぎ、早くもサンセット・クライマックス。




なるほど。。。これはハマるわ。。。しかしタープ正面の富士山は雲の中に潜って顔を出してくれなかった。



夕日が終わったらランタン点灯。夜に備える。


ご当地メニュー 三浦野菜のピクルス。


そして隣町、横須賀のご当地メニュー、ヨコスカ海軍カレー。かつて明治時代に帝国海軍で脚気を防止する為に発案されたメニューであるカレー。ヨコスカ海軍が発祥の地であって、戦後に一般家庭に普及したのがどこにでもある昭和の普通のカレーだそうだ。


その歴史を把握しておけば、これが普通のカレーである事は言うまでもない。そしてそれは本当にいつか食べたやや辛口の昭和のカレーであった。何を期待していたのか分からなくなってしまった。

でも、キャンプにカレーって本当に久しぶりだったけど、これぞキャンプ飯の王道な気がするのは、キャンプを教えてくれた親父のメニューが偏っていたからだろうか。



さて、いつものシエラカップスピーカー、今日はクリスマスだから、ジョンレノンのハッピークリスマスでも聞きますか。
So this is Xmas.And what have you done~、、、や、やめよう、余りにも寂しすぎる。44歳のおっさんでもメルヘンなメンタルがまだ残っていた事を知る。


海岸に合う曲をiPodで探していたら、自分にはめずらしく邦楽が刺さった「モンゴル800 さよなら


ペンタの背後から満月が顔を出す。満月は晴天よりも雲の隙間から見えるほうが好きだ。基本的にはいつも星空を撮りたいと思っているので月の光は邪魔な存在だ。だから今年は満月の夜を避けてキャンプして来た。しかし満月の夜は地上が明るくて、これはこれでいい。

明日の朝はテントの正面に移動して海と富士山を照らしてくれるハズ。





今日の酒は八海山。久しぶりの日本酒を熱燗で。


21:30 気温は5℃ 風が強くなってきた。風に吹かれて杉の薪があっという間に終わってしまったので就寝。



月明かりに照らされる海を見ながらタープ寝。見てくれはみすぼらしいが、心境は豊かだった。

目を閉じたら最近決まって長男の事を思い出す。1ヶ月程前に大学受験に関して大喧嘩した。高校3年生の右ストレートはさすがに44才の老体に効いた。

この出来事を生涯何度も思い出すだろう。



もう全国模試の結果も見せてくれなくなった。しかし余計な親の助言が無くとも自ら立てた目標に悩み、必死にもがいているのが良く分かった。本当に余計なお世話だった。

結婚前の意図していない妊娠に正直戸惑った。転んで泣いても自分で立ち上がるまで我慢して見ていた。補助輪を外した自転車に乗れた時の笑顔を今も鮮明に覚えている。転勤につぐ転勤で3回も転校させた、海外の生活に戸惑いマクドナルドで何も注文できなかった息子を涙をこらえて厳しく叱った。

あんなに頼りなかったのに、いつの間にか自分の想像を遥かに越えて成長していた。



息子はとっくに親離れした、そして自分も初めて子離れできた実感を持った。子供を信じる事ができるようになったと言い換えてもいい。

子離れとは、子供を意図的に放置する事ではなかったのだ、その成長に合わせて自然に湧いてくる感情だったんだ。

この18年間、もしかしたら自分の方が、息子に育ててもらっていたのかも知れない。

来月いよいよセンター入試が始まる。悔いの残らないように頑張って欲しい、たとえ想い破れても、もうあいつは大丈夫だろう。それはそれで人生の糧にしていける。

酔った頭でそんな事を考えていたら、いつの間にか眠っていた。。。









翌朝AM 5:30、 突風でガツガツポールが鳴ってうるさくて目が覚めた。月明かりが海を照らしているのが見えた。期待してた富士山は見えないけど、グランブルーの映画のような朝だと思った。



温度計見たら、最低気温は2.5℃。シュラフから出たらそれなりに寒かったけど、508Aヒーターアタッチメントで十分暖かい。






朝食前に海岸線を小1時間散歩。次に張りたい場所が沢山ある。砂浜あり、岩場あり、高台有り。こんなにバラエティに富んだ海岸も珍しいのでは無いだろうか。











朝食は朝っぱらから酢飯を作って三浦の海鮮を。きざみ海苔が、かけてもかけても風で飛ばされて皿まで届かないトラブル発生。ぜんぶ飛んで行ってしまった。しかも写真撮ってたらトンビが天空から直滑降で来襲!!鳥の大きさに度肝を抜かれたが被害なかった。危うく朝飯失うところだった。



最後の最後に富士山が顔を出してくれた。もっと早く出て来てくれよ。。。「お待たせー!」なんて本当に軽薄でじれったい女と同じ。




今年最後のソロキャンプだが、すっかり三浦の魅力にやられてしまった。素朴だが豊潤。自然の光の変化が素晴らしい。
ありがとう三浦。来年は反対側の海岸にも朝焼けを見に行こう。






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