2020-03-01(日)~02(月)山梨県南巨摩郡 浩庵キャンプ場
二人に朝の食器洗いを頼んだ。テントに戻ってきたら、かじかんだ手を武井バーナーで温める。細くて長い指。その光景を見て昔の唄を思い出した。
ほうら君の手はこの地球の宝物だ、まだ誰も届かない明日へ
ほうら目の前は透明の広い海だ、その腕とその足で戦え
奥田民生:息子の歌詞より一部抜粋
次男の友人と一緒に男3人のキャンプ。彼らは大学受験を終え、高校の卒業式を控えている。二人とも受験のプレッシャーに耐え、無事に東京都内に進学先を決めた。来月から大学生だ。
同じ中学から同じ高校へ進学した唯一の2人。次男は自宅の地域から余り行かない高校へ進学したので、同じ中学出身は彼だけ、学習塾まで一緒、家も近いのだ。大学はそれぞれの道を歩く。
次男は大学に合格したその日に、教科書や参考書やこれまでのテスト結果を全て捨てて大量のごみを出した。もう2度と見たくない、その気持ちよく分かる。ホントに頑張ったね。
きっと友人も同じだろう。受験終了後、高校に行かず毎日一緒に遊んでいる。「一緒にキャンプ行ってみない?」家に遊びに来た時に誘ったら、次男も友人も「楽しそう!」とのレスポンス。
そう、今日は次男とキャンプ経験の無い友人を連れて、彼らの労をねぎらうキャンプ。彼らに冬キャンプは楽しいと思って欲しい。もしかしたら自分にとって、これが人生最後の父子キャンプになるかも知れないキャンプだった。
場所は浩庵キャンプ場。最後のキャンプを湖のリフレクションを使って「逆さ富士+逆さ天の川」にしたかった。精進湖に張れなくなった今、その写真が撮れる浩庵は唯一の選択肢だ。
次男:「もうテントの建て方なんて忘れちゃったよ!」
父:「心配すんな、初めてのテントだから俺もよー分からん(笑)なんとか二人で建ててもらえる?完成図はこれだから。」
しばらく二人でがちゃがちゃやっていたけど寝床が完成。カッコいい!広い!
なんと、3人のキャンプなのにイスを一脚忘れるという失態。。。収納BOXが私の椅子になった(汗
夕食後、ずいぶん長い時間焚火していた。初キャンプの友人君が「なんか焚火って、ずーっと飽きずに見ていられる、癒される」ってぽつり。
受験を乗り越えた貴方達が、焚火で癒されない訳が無いのだ。この焚火はおじさんが狙ってやっているのさ。
次男「父ちゃん、3時に起きるんでしょ?俺たちも起こして!天の川見たいから」
父「どうせ、起きないくせに。でも起こすよ!」
今日はカメラのバッテリーを4個持ってきた。富士山と天の川と彼らをどうやって撮るのか妄想もしてた。一生の思い出に撮るつもりだった。しかし、AM3:00の空は雲が厚く、小雨の降る天候だった。天気予報では行けるハズだったのに。。。
でも、二人がくぅくぅ寝てるのを見たら、例え絶好の天の川が輝いていたとしても起こせなかったと思う。5歳の君と何も変わらない表情で寝てる、久しぶりに寝顔を見た気がする。こんなにいい友達作りやがって、こんなに素直に育ちやがって。
AM3時に、もう一本ビールを開けてしばらく寝てる二人を眺めていた。もうこいつは俺を頼ったりして来ない。勝手に自分の道を歩いて行ってしまうだろう。関与の余地は残されていない。長男がそうだったように。喜ぶべきなんだけど、やっぱりちょっと寂しい。
翌朝、小雨は続く。昨日の余り物とフレンチトースト食べてAM10:00に撤収、温泉「ゆらり」へ。
友人を自宅に送った後、妻のLINEに友人君の母親からメッセージが届く。「キャンプとカメラを趣味にしたい!って(笑)」本当はもっと、いろんな景色を見せたかったんだけど、このキャンプはとりあえず成功したようである。
大学生になっても、もう一度だけ付き合ってね(笑)
■ 浩庵キャンプ場
0556-38-0117
〒409-3104山梨県南巨摩郡身延町中ノ倉2926
https://kouan-motosuko.com/
■富士眺望の湯 ゆらり
0555-85-3126
〒401-0320 山梨県南都留郡鳴沢村鳴沢8532−5
https://www.fuji-yurari.jp/
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