2021-03-14(日) 精進湖~朝霧高原
大学生の次男が写真を始めたいと言う。バイトで貯めた貯金で予算は約10万円。「カメラってどれ買えばいいかな?」
最近のミラーレスカメラはエントリーユーザー向けのモデルでも何でも撮れる性能が備わっているので、正直どのカメラを購入したって大差は無い。(と思う)Canon、NIKON、SONY、富士の予算10万円程度のカメラから候補をピックアップした。
彼は小型のカメラが欲しいと言っていたのだが、一緒に店頭に見に行って選んだカメラは決して小さくはない
Canon EOS RP。ファインダーを覗いた時の感触が良いと言う。
そういうの大事。気に入った道具を使わないと楽しくないもんね。ちょっと予算オーバーのフルサイズセンサーのカメラを購入した。
予算が足りなくてレンズが買えないので、私から
Canon EF50mm F1.8 STMをプレゼントした。
安価で入手しやすく、レンズ沼にハマるCanonの撒き餌レンズなんて言われている製品だが、このレンズで沼にハマる訳じゃない。
50mmの明るい単眼は距離感と被写界深度の両立が余りにも難しい。使いこなせないから他のレンズに逃げたくなるのだ。もちろん自分も30年前にこのレンズから逃げた。
息子にも同じ経験をさせたい。容易にズームレンズを使わず、足使って撮る楽しさと、50mmの中に入れる主人公の難しさを知って欲しい。
先週末、3月の新月を迎えた。一応、コロナ自粛期間中のキャンプは控えている。真夜中に次男と2人で自宅を出発。富士五湖の一つ精進湖に向かう。
「絞り開いて。。。ISO感度上げて。。。無限遠に合わせて。。。」
「これぐらいの明るさでいいの?」
「何枚か撮って試してみなよ」
「富士山ど真ん中にしたら天の川の構図カッコ悪くね?(笑)」
「天の川が右に来るまで待つよ!」
AM3:00にぶつぶつ言いながら湖畔で撮影を続ける親子二人。
次男は絞り開けたり閉じたり、自分なりに露出と構図を試しているようだった。次男が撮った初めての天の川写真↓
ちょっとピンボケ写真を持ち上げたので、ザラザラした写真になってしまったけど、隕石が燃えて火球が発生する珍事もあった。
風景写真は自由にライティングできないから、望んだ光がそこに来るのをじっと待つしかない。風がキツくて指が痛い。でもじっと待つ。
待ってる時間にいろいろ考える。想像を掻き立てる心地よい時間。シャッター押して記録するだけが写真じゃない。このプロセスの楽しさを理解してくれたようだった。
「移動しよう。奥行きが面白い場所があるんだ。」
朝霧ジャンボリーの例の坂道に行く。AM4:22 だいぶ天の川は高い位置になったが、ここは暗くて星景がより美しい。
路駐した車の中でNANGAのシュラフに入り仮眠、2人で朝を待った。
ふもとっぱらからのダイヤモンドがずれているハズの3/14。ここだったら丁度いいと思ってたのに、ちょっと違ってた汗
キャンプ場にテントを張ってじっくり撮るのもいいが、深夜にふらふら移動しながら撮り続けるのもいい。まさか息子と三脚を並べる事になるとはね。4月になると関東甲信越は大気が湿って星は撮り辛くなる。また来年、一緒に撮りに行こう。その時はコロナが収まっていますように。50mmの難しさに耐えていますように。
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