Canon EOS 5D Mark4 第一印象

へり

2016年08月27日 16:51

 Canon EOS 5D Mark4が発表された。まだ現物を確認したわけでは無いがスペックを見る限り、恐れていた事が実際に起きてしまった。。。というのが第一印象だ。



5DMark2もMark3も優れたバランス機だと言われてきた。

多くの場合バランス機とは ①高画素②連続撮影速度③ISOノイズ耐性、それぞれの性能がほどほどで丁度良いという意味で使われているように感じる。

また①②③それぞれの性能はどれかを上げると、どれかが下がるという関係にあり、なかなかバランス機に巡り合えないのが実態。ちなみにプロカメラマン向けのモデルはCanon Nikonとも明確に①の性能を捨てている。


しかし5D Mk2 2110万画素、5D Mk3 2230画素だったのが、今回突然3040万画素に大幅に高画素化されてしまった。ずいぶんNikon D810及びその後継機を意識して引っ張られてしまった印象だ。

5D3と5D4の主な性能比較は下記








カメラ名称
EOS 5D Mark 3
EOS 5D Mark 4


発売時価格
358,000円
420,390円


発売日
2012年3月22日
2016年9月08日


有効画素数
約2230万画素
約3040万画素


画像処理エンジン
DIGIC 5+
DIGIC 6+


回折補正機能
なし
あり


フリッカーレス撮影
非対応
対応


ファインダー視野率
上下/左右約100%
上下/左右約100%


シャッタースピード
1/8000~30秒
1/8000~30秒


連続撮影速度
最高約6コマ/秒
最高約7コマ/秒


連続撮影枚数(RAW)
約13枚
約17枚


常用ISO感度
ISO100〜12800
ISO100~32000


最高ISO感度
ISO102400
ISO102400


フォーカス方式
TTL二次結像位相差検出
Dピクセル COMSAF


フォーカスポイント
61点
61点


クロスタイプセンサー
41点
41点


F8対応測距点
1点
61点


AF検出範囲
-2~+18EV
-3〜+18EV


測光方式
63分割TTL開放測光
15万画素RGB+IR測光


モニター種別
3.2型液晶モニター
3.2型液晶モニター


モニター解像度
約104万ドット
約162万ドット


タッチパネル
なし
あり


Wi-Fi
なし
あり


GPS
なし
内蔵


サイズ(mm)
約152.0×116.4×76.4
約150.7×116.4×75.9


重量
約860g(本体のみ)
約800g(本体のみ)





もちろん同時に連続撮影速度もISO感度ノイズも改善されていれば、再びバランス機と呼ばれよう。しかし連続撮影速度は、+1コマ/秒の向上に留まる。もはや正常進化ともバランス機とも言えない気がするが、肝心のISO感度ノイズは、公開されたサンプル写真の中に高感度撮影のサンプルが無く確認できない。。。

CanonはNikonと異なり、これまで1DX Mark2にしろ、7D Mark2にしろ高感度撮影のノイズの状態も包み隠さず堂々と発売前に消費者に公開していた。この辺りのオープンな姿勢が好きな部分でもあるのだが、今回これが意図的に隠されているように思えて不安だ。

現行Mark3ユーザーの多くの人が、高感度ノイズの低減を期待しているというのにCanonがジラしプレイするとは珍しい。どうか、5D Mark3のISO12800=5D Mark4の32000でありますように。

基本機能以外には、デュアルピクセル情報を活用した解像感補正、ボケのシフト、ゴースト低減が出来る面白い機能が追加になり、こちらは素直に楽しみだ。


 また公開されているボタン配置を確認すると、5D Mark3と異なるのは「測距エリア選択ボタン」(下図10)が追加になっている。Mark3は右手の親指と人指し指で2つのボタン同時操作で測距エリアを変更する手順だったのだが専用ボタン(右手親指)になった。




測距エリア変更は結構な頻度で行うので、最初は迷いそうだ。バッグの中に入れておいたら勝手に測距エリアが変わってしまってイライラしそう(笑)

Mark2からMark3の時は撮影画像の表示方法が変わってしまって大変だったのだが、それは撮影終了後の操作だ。今回は撮影直前の動作変更なのでちょっと心配。


第一印象に文句を言っても、結局どんな性能だろうが、いくらだろうが、このカメラはどうせ買ってしまうのだ。もう免疫ゼロ。欲しくて欲しくてたまらない。そして買ったら買ったでその金額を後悔しない。Mark2の時もMark3の時もそうだった。

5Dシリーズとはそういうカメラなのだ。けれども今回、初値価格が予想以上に高いのでちょっとだけ様子見しようと思う。










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