レビュー:ノルディスク アルフェイム 12.6㎡

へり

2015年05月23日 11:44

 耐水圧1,800mm。テント性能の指標として宣伝文句によく唄われる。スノーピークは平均値で無く、Mini値を表示して商品アピールしている程だ。しかし、そんな性能を求める人は少数なんだとこのテントが証明してしまった。このテントの耐水性能は通常の1/5となる350mmだ。(国内メーカーと欧州メーカーが同じ計測方法なのかは不明だけども。)




 ノルディスクが正規代理店を通して日本に入ってきたのが2010年。冬にキャンプをしない人は知らないかもしれないが、わずか5年で冬の定番テントになった。

ノルディスクの白い生地は2種類あり、コットン100%のOrganicと、ポリエステル30%+コットン70%混合生地のBacicがある。自分が所有しているのは後者でアルフェイム12.6㎡の2013年モデルである。12.6とは面積(㎡)の事で、このテントは直径φ400cmなので、円周率を掛けた値が≒12.6という意味である。サイズバリエーションは、直径4mの12.6㎡と直径5mの19.6㎡がある。

設営はスカートをペグダウンしてポールで立ち上げるだけの簡単さ。ペグダウンは20ケ所必要だが、風の無い日ならガイロープを省略して最低自立本数は10本。26本必要なアスガルドよりもずいぶん楽。但し、ガイロープを張らないとテント内が広がらず、かなり内部は狭く感じるのでよっぽど面倒でなければ20本全て打つのがおすすめ。

ポールはφ28mm 272cm-280cm 4段階長さ調整機構付き1.0mm厚スチール(アスガルド よりも薄い!)。両端に滑り止めのゴム材付き。カット断面がバリ取りも面取りもされておらず、プレスで絞ってカットされた只の鉄パイプなのだが、幕体が重たいだけに設営時や強風時に割れたり曲がったりする不安が残る。自分もまだやっていないがφ30mm程度のアルミ製ポールを加工して交換しようと思っている。




標準で付属のペグはアスガルド と共通の平板スチール28cmの砂浜キャンプ仕様。柔らかい地面向けのペグなので、ソリステ系ペグの追加購入は必須である。


自在のデザインもコットンシリーズ独自のもの。この自在、自分は調整しづらくて好きじゃない。



この三角錐の形、シンプルな形状が気に入ってるが、この形状が故にテント内の下側外周空間はデッドスペースとなる。背の低い荷物などを外周側に置いて住居スペースを確保したい。ここがデッドスペースの無いアスガルド と最も異なるところ。

同じ12.6㎡でもアスガルドなら4人でも広く使えるが、アルフェイムは4人がギリギリという印象。しかし出入り口はアスガルドよりも高い位置までジッパーがあるので出入りはアスガルドよりも楽。どちらも一長一短ある。



上部のベンチレーションは3つのロープを引っ張ってポールにセットすると開く。


出入り口には2013年モデル以降メッシュが追加された。


フロアレスで使うと、スカートと地面の間に隙間ができる。風が強い日はここから落ち葉が入り込んでくる。下の写真は、非常に風が強かった日の一晩でたまった落ち葉。フロアレスの場合はコット寝必須。もちろんジップフロアを使えば何も問題無い。



私はこれまでNANDO400→アルフェイム12.6㎡オップランド3PUアスガルド12.6㎡ とノルディスク製品を4幕購入しており、スノーピーカーならぬノルディスカーと言っても良いぐらいのファンぶりだが、決して特別なブランドに思い入れがあるわけでは無く、現物と価格のバランスが絶妙なのでついつい手を出してしまうという状況である。

ちなみに国内正規販売も、並行輸入業者も、物凄いマージンを取っていて高価格だが、欧州では決して高価では無いし、セールの対象にもなるブランドなので、EUR圏で安いショップを見つけて個人輸入するのがおすすめ。

さて、そろそろ虫が活発な季節。ランタンに照らされた白いテントには虫が寄って来てへばり付くので晩秋まで一休みさせるつもりである。









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