シアーズ ツーマントルランタンのオーバーホール、
前回からの続き。ビンテージ・ランタンの上廻りをメンテしたが、着火できず。下廻りの分解に着手する。
組み上げたランタンを再度バラしてタンクからバルブASSYを外す。バルブASSYはチップクリーナーボディより更に硬くタンクに固着しており、外す為にバイスを使用した。
バイスは作業台にボルトで固定してある。バルブASSYを挟み、肘を90度に曲げ、脇をきつく締めて両手でタンクを廻す。タンクを変形させないように水平に回転するよう力を入れる。力加減を間違うとタンクが変形してバルブASSYが斜めに曲がる汗 (ちょっとぐらい曲がっても後から修正可w)
タンクから外れたバルブASSYと、姿を見せたフューエル&エアチューブ。(お外に出たのは58年ぶりか?)
若干青サビが発生しているものの、それほど汚れておらず、チューブとニードルが固着されているわけでも無く、どこに燃料が吸い上げられない原因があるのかは正直分からなかった汗
フューエル&エアチューブは、昔のバイクや車でいうところのキャブレターであり、空気とガソリンをタンク内の負圧で混合させる部品で、シンプルな構造、小さな発明に感動を覚える。
空気の通る穴と、ガソリンの通る穴があり
ノズル掃除針で突っついた後に、
クリーナーで汚れを吹き流す。チューブ内のスプリングは新品に交換。
スプリングは
North Fieldさんのオリジナル品に交換。非純正品だが、200Aの最終期と同じ形状で、オリジナルよりも線径が太いタイプを購入した。
余談だが、チューブ内のスプリングは燃料バルブを閉じると最も縮んだ状態になる。縮んだ状態で何十年も長期保管されたランタンは、スプリングが縮み、結果的にバルブを開けてもガソリンの通り道を開けられない状態となりやすい。したがって、ランタンの保管時はガソリンを抜いて、燃料バルブは全開に開けておいた方がよさそうだ。
ガソリンの通り道である部品4点を再び10倍に希釈した「
花咲かG」に8時間ほど漬け込み。
下回りの部品もピカピカになった。フューエル&エアチューブは新品の入手が難しく、せいぜいこの程度の洗浄で延命するしか方法は無い。
部品を組み上げていく。タンクとバルブASSYの液体パッキンには
Holtsのガスケットシールを使用した。
点火。直視できない明るさで息継ぎも無く、1時間程継続燃焼させた。ジャンク品を正常品に戻す事が出来て感無量であるw
ビンテージ・ランタンを本格的にバラすのは初めての経験であったが、どの様な工具が必要なのか、各パーツの役割がどうなっているのかを理解できると、とても愛着も増すし、暇な休日の時間を過ごす新しい趣味にもなりそうである。
今回修理したのは58年前のランタンだが、構造がシンプルだし、補修部品も豊富な為、今後も長期に渡って使って行けそうだ。さて、この勢いでタンク内がサビてしまった200Aもレストアしよう。
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