前回の
シアーズランタンに続き、オーソドックスな
コールマン200Aのオーバーホール。1971年4月生産のバースディバーナー。当方と誕生月まで同じ製品である。
過去記事:
1971年のバースディランタン200A195(2016年4月23日)
特許出願中である事がデカールに標記された Patents Pending 通称 パテペン(1964年12月~1970年7月)の文字が無くなった後のホワイトボーダー(1971年~1983年)と呼ばれるデカールの製品で200Aとしては比較的後期の仕様。
私はホワイトガソリン用のランタンでも、安価で入手しやすいレギュラーガソリンを入れて燃やしているのだが、実用上問題無く燃焼し、ジェネレーターの耐久性も経験上特に差は無い。
ところがそのままガソリン入れっぱで数年放置、タンク内がヘドロ状になってしまったのである。たぶんホワイトガソリンなら入れっぱでも問題無かっただろう。ポンピングは可能だが、バルブを廻しても空気は全く出てこない状態に。
タンクの中の状態。赤錆と黒い粘着物、前のオーナーの物と思われるオイルスプレーの赤いストローが入っていた。
ガソリンが酸化してギ酸と酢酸に変化してしまった状態と推測しているのだが、酷い悪臭だ。タンク内の部品はおそらく台無し、ちょっと怖くなって完バラ清掃する事にした。
外見は綺麗だが、クリーニングレバーが硬く固着してしまっており回転できなくなっていた。ジェネレータ内のニードルが固着しているという事であり、腐食も進んでいるようだ。
200Aにレギュラーガソリン入れている人はいないと思いますが要注意です、、、。
部品をバラしていく。
フューエル&エアチューブは見事にドロドロに腐食しており青サビと赤さびが混ざった状態。ジェネレーターは中のコイルスプリングや、ニードル、アスベストチューブが張り付いて外せない。
バルブASSYのネジ部にも青サビが見られ、ガソリンの通り道は全滅な予感(汗)
吐きそうになるほどの匂いに耐え、このタンクに錆取り材10倍に希釈した「
花咲かG」を入れて24時間放置。他の真鍮部品も錆取り剤に付け込み。
ジェネレーターは新品交換。中のアスベストチューブ(白い紙の菅)はすぐに炭化してチラつきの原因になるので、ステンレスメッシュで自作する事にした。
市販のステンレスメッシュを45mm×40mmにカット、φ3mm程度の細い棒に巻き付けて丸めるだけ。
これ、ビンテージランタンのショップでよく販売されている改造方法なので、見よう見真似で自作してみたのだが、上手くいった。
翌日、
花咲かGを抜き取り、水洗い後のタンク内。非常に強力で綺麗になった。ここまで強力だと金属そのものを溶かしている気もするので、あまり頻繁にサビ取り材は使いたくない。ガソリン入れっぱにしないように注意しよう。
他の真鍮パーツもサビ取り材を拭き取った後に、
キャブクリーナーや
ピカールを使うと、カーボン等の汚れが簡単に落ちて新品のように蘇る。
という事で復活したColeman 200A。あまり実使用していなかったビンテージ系の火器類だが、やってみれば修理は簡単だし、今のところ部品の入手も容易なので今後はキャンプでもガンガン使っていこうかと考えている。
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