レビュー:SOTO SOD-372 ストームブレイカーその2 着火確認編

へり

2018年12月30日 12:35

 前回記事「レビュー:SOTO SOD-372 ストームブレイカーその1 に続き、着火確認の状況をお届けする。





 最初の余熱時間はMUKA10~15秒(25℃)、ストームブレイカー40秒(25℃)とスペック上長くなっている。気温によって長くも短くもなるが両者にそれほどの差は感じなかった。着火後すぐに安定する。この手軽さが相変わらずいい。






 最大発熱量はMUKA 4.7kW(4,000kcal/h)からストームブレイカー3.5kW(3,000kcal/h)とスペックダウンしており、使用時間は1時間から1.6時間(480ml缶使用時)に伸びている。



 山登りでは気温マイナス環境下でレトルトごはんを温めたり、雪を高速でお湯にしたり火力の強さはバーナーに求められる性能だろう。MUKAのポンプユニットを流用している本製品、火力の強さは知っている、もう十分だ。MUKAとの差もスペック程の差を感じる事は無い。

 問題は弱火/とろ火だ。キャンパーは鍋を仲間とコトコトやったり、ソロキャンプの有り余る無駄な時間を使って家ではやらない煮込み料理をしたり、継続できる弱火こそ重要だ。

 世のガソリンバーナーの殆どはON/OFF程度の火力コントロールしかできず炊飯すら難しいものが少なくない。MUKAストーブもそういうストーブだった。ストームブレイカーはどうか。

 弱火にすると、かなりの不完全燃焼になるらしくバーナーは真っ赤になるが継続出来る。しかしMSRドラゴンフライ程のトロ火はちょっと燃料噴出が継続できなかった。







 ためしにコトコト大根と豚の角煮を作ってみる。



 強火だと肉が固くなる。弱火で長い時間かけてコトコトやりたい。



 約1時間の煮込みが必要だが、無風状態で弱火が長時間継続できるダイヤル位置は下の写真辺り。
 



 ユニフレームのソロクッカーの大鍋に2カップ(約400cc)の漬け込み汁の組み合わせだが、この位置だと蓋をしても噴きこぼれる事もなかったし、焦げ付く事もなかった。





 ちょっと味が濃くなりそうだったので45分で火を止めて完成!ストームブレイカーで初めての料理は大根と豚の角煮でした(笑)



 このバーナーのレビューは今後もお湯を沸かす程度のものしか出てこないだろう。しかしキチンと煮込み料理も可能。次回のソロキャンプ時は炊飯の状況もお届けしたい。




 前回記事で説明した通り、コールマンのヒーターアタッチメントがぴったり。暖ったけー。。。武井バーナーは背が高いので、足元寒いのだが、これは下から温めてくれる感じで良いかも。武井も書斎のオブジェになりそう。。。
 


 輻射熱の激しいヒーターを乗せて使われてしまう事はSOTOは想定していないかも知れないし、ホースに与える影響が少々心配だが、しばらくこの状態で使ってみたいと思う。MUKAには無かったのだがホースユニットは補修部品として販売されているから、万が一の事があっても修理は容易だろう。




 最後にタンク内圧が少ない状態での着火を確認した。ポンピング回数は取説上、480ml缶のガソリン満タン時に70回必要だが、10回程度のポンピングで着火。もちろんガソリンは気化しないが、ポタポタ火が付いたガソリンが垂れたりする事は無かった。





 自分の目的である①輻射熱の改善、②弱火性能に加え、圧力が無い状態でも火が垂れない事が確認できた。MUKAのウィークポイントは完全に排除されたどころか安全性に関しても改善されている。この事から初めてガソリンバーナーを買う初心者にもお薦めできる。

 コールマン508、スベア123R、スノーピークWGストーブ、武井バーナー、MSRドラゴンフライ、SOTO MUKA等様々な液燃バーナーを使ってきたが、タンク分離型液燃バーナーの完成形に到達している製品だと思う。



 これからは自分のメインバーナーとなり、ソロキャンプで活躍してもらう事になる。後は耐久性だが他でも無いSOTOの製品だ。破損部位は少なく見えるし心配もしていない。きっと長い付き合いになるだろう。










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